2010年 7月5日 ~ 7月10日 第6回 里親祭り

今年で第6回目となる里親祭りは、7月5日から10日までの日程で、上海と四川省・雅安の二箇所で行われました。今年は雅安の保護基地から10頭のパンダ達が、上海万博を応援する為に上海野性動物園に送られている為、最初の三日間は上海滞在です。この10頭のパンダの内、平平(ピンピン)、安安(アンアン)の二歳のお誕生日が7月10日となる為、上海野性動物園で行われるお誕生日祝いの式典に、中国を始め日本、オーストラリアの里親さんが招待されました。この10頭のパンダ達は、碧峰峡に残っている3頭のパンダとともに、2008年5月12日の四川大地震の後に誕生し、保護センターの皆さんが身を粉にして大切に育ててきたパンダ達です。お祝いには平平、安安の里親である中国の大人気スター、黄暁明さんや四川省の子供も駆けつけ、テレビ局の取材が入り盛大に行われました。私達里親もお揃いのパンダ柄のTシャツを着てお祝いに花を添えました。式典の後、人参がロウソク代わりに載った氷で作られた特製ケーキがパンダの屋外運動場に運ばれ、パンダ達は最初は物珍しそうに眺めていましたが、その内美味しいおやつだとわかると周りに集まってきて、可愛いしぐさで食べ初めました。私達は式典の前後、パンダ達の室内展示場に直行し、クーラーが効いた館内でパンダ達を心行くまで観察しました。

パンダ達の日常は、朝8時半に奥の飼育部屋から見学のできる部屋に移され、午前10時半頃と午後3時頃がミルクの時間のようです。もう2歳となるパンダ達ですが、まだまだ幼さが残っていて本当に可愛らしく、皆時間が経つのも忘れて見てしまいます。 上海野生動物園は広大な敷地にさまざまな動物が飼育され、サファリバスに乗り猛獣を観察することもできます。ここに移される前にいた上海動物園に比べると、パンダの室内展示に関しては、ガラス張りの壁がないので、すぐそこにパンダ達が遊んでいる姿を見ることが出来て見やすく、非常に満足感を得ることができました。中には手が届きそうなほど近くまで寄って来て、あたかも写真を撮ってといわんばかりのポーズをするパンダもいて、皆、歓声を上げました。また屋外運動場は広く、芝生が綺麗に手入れされており、とてもよい環境です。涼しい季節にまたここを訪れ、パンダ達が外で遊ぶ姿を見たくなる動物園だなと思いました。

上海での里親祭りで特筆すべきは、6日の懇親夕食会で日本からのメンバー全員で歌を合唱したことです。「四季の歌」の歌詞を「パンダを愛する人は~」と替え歌にし、4番目は即席で覚えた中国語の歌詞で歌いました。これには中国の方々も多いに喜んで下さり、私達も楽しい一時を過ごすことができました。  

次の日、里親祭りの行事は上海万博見学となりました。パンダクラブが予約して下さった中国未来館を見学した後、比較的空いている国の展示館を見て回りました。この日は大変な猛暑と混雑でみな疲労を隠せませんでしたが、万博特製のパンダの記念切手をゲットし大満足しました。 

4日目は午前中、もう一度上海野性動物園に行きパンダ達にお別れを告げ、午後成都へと飛行機で移動したのでした。

(前半の写真とレポート : 小宮山祥子さん)  

8日、成都双流国際空港にて途中から参加者した二名と合流し、各国の里親さんと大型バスに乗って出発しました。 碧峰峡基地初日、午前中は飼育体験に挑戦しました。パンダのお部屋がきれいになったところでおやつタイム。といっても私達が食べるのではありません(笑)栄養補助食のパンダケーキやリンゴ、ニンジンやタケノコ等を食べやすい大きさに準備して、担当したパンダに与えます。笹を食べる時は大きな口を開けて豪快に食べる彼等が、一辺3センチ程度に小さく割ったパンダケーキを少しずつ、おちょぼ口(?)で上品に食べる姿がとても愛らしく、少しでも大きいと一度手(前肢)に持ち替え、味わうようにして食べる繊細な一面を観察する事ができました。 

飼育体験の後、今年の2月にアメリカのワシントン動物園から碧峰峡基地に来た泰山(タイシャン)くんのお誕生日会を見学しました。会場となる泰山くんの運動場前には、たくさんの方が集まっていらっしゃいました。特製のカステラに「5」と「HAPPY BIRTHDAY」と施されたケーキには、ローソクの代わりに5本のタケノコ、トッピングにリンゴやパンダケーキ、また笹とお花等が美しく飾りつけられていました。そのケーキに向って入場後真っ直ぐ歩み寄って行った泰山くん。まず始めにリンゴを手に取ってお座りし、私達を悠々と見回しながらのんびり食べ始めました。その後もケーキを壊さないよう丁寧に、美味しそうに食べる泰山くんに、観覧されていた皆様からバースデーソングが贈られました。

昼食時には飼育体験でお世話になった先生を囲んでパンダの飼育に関わる貴重なお話しや、9月から始まる新しい基地の計画等を伺いました。午後はパンダ幼稚園にて今年1歳になるコパンダ達との記念撮影。雨のため、幼稚園内には入らずに室内での撮影会となりました。愛嬌いっぱいのコパンダの姿に、最後の集合写真まで笑顔が絶えない楽しい時間になりました。 

その後の自由時間は、各自里子のパンダに会いに行ったり、幼稚園で遊ぶコパンダを見学したりと思い思いに過ごしました。豹子山の広い運動場では、昨年オーストリア・シェーンブルン動物園から碧峰峡基地に来た福龍(フーロン)くんが、同い年の仲間達と一緒に木登りする姿も観る事ができました。 

その夜の懇親会では臥龍パンダ保護研究センター主任補佐の湯純香先生、李偉部長より各国から集まった支援者の今日までの支持への感謝のお言葉を頂きました。また今年からパンダ倶楽部に加わられた日本語堪能な女性スタッフの方には細やかな配慮を頂戴し、一層楽しい旅となりました。 

翌日は午前中碧峰峡基地にて過ごし、各自自由に見学して過ごしました。 碧峰峡基地での二日間は傘が手放せない生憎の空模様でしたが、朝夕は涼しいくらいでとても過ごしやすくて良かったと思います。運動場ではパンダ達が活発に過ごす姿を見る事ができ、改めてパンダ達にとって素晴らしい環境である事を感じました。 碧峰峡基地での最後の食事の席にて、日本パンダ保護協会に寄付していただいたロゴ入りTシャツを新たに購入された2名分の売上金を中国パンダ保護研究センターへ寄付しました。

(後半の写真とレポート : 須山聡美さん) 

※ 集合写真は事務局

日本パンダ保護協会

かわいいパンダを守ることから自然を、地球を、人類を守っていきたい。

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