臥龍中国パンダ保護研究センターについて

私たちはパンダの故郷―中国四川省臥龍パンダ研究センターのスタッフです。 パンダ絶滅を阻止する為に、パンダの保護を行っております。 

パンダは今、世界におよそ1596頭しかいない希少動物です。 当センターは主にパンダ保護の為にパンダを総合的に研究をしております。  

私達センターの活動の一部と当センターで飼育されたパンダの話をご紹介します。 傷だらけで救出されたパンダ「雷雷」(レイレイ)は、左手を失っていました。 当然、国内外の専門家は皆、「雷雷」は子供を産むことは出来ないであろうと診断しましたが、2000年に当センターで子パンダを生み、しかも自力で子パンダを育てています。 また「美女」月月(ユウェユウェ)は子宮の病気にかかっていましたが、意外にも当センターで、2000年に初出産ができました。 

野生で生活する中で怪我をしてしまい脳に障害をもつ「21号」は当センターでとても可愛がられているパンダで、1997年から今まで5年間連続して子供を生みつづけていますが、脳の障害により、子パンダに授乳する事さえも忘れてしまい、自分の子を育てられないでいました。 研究センターのスタッフと飼育係は、彼女に子パンダの育て方を一生懸命教え、大変心血を注ぎました。

4年間の歳月を経て、「21号」は子供を生み、半月後、やっと自分の子供に哺乳することが出来るようになりました。

臥龍は、パンダにとってとても恵まれている自然環境ですが、パンダが生息する区域は地域開発により以前より縮小しております。 さらに自然環境の変化により、パンダの餌である笹が急激に減少し、パンダの食料難が、彼らに生存危機をもたらしています。 臥龍パンダ保護センターは、中国政府、国連の支援を得て、パンダの保護と繁殖のため、一所懸命努力していますが、 さらに悪化している自然環境の中で、パンダの研究や繁殖、保護を満足に行うことが出来ません。 パンダの生態系の維持やパンダの人工繁殖、パンダの養育と治療に巨額の費用がかかります。 研究設備と人材が不足していることも我々は大変憂慮しています。

このように多くの困難に直面していますが、世界のパンダを保護するために、全身全霊を傾けて頑張っていきたいと思います。 どうか、貴方の目をパンダに向けて、パンダに関心を寄せていただけますか? そして、われわれと手を携えて、パンダの保護に、自然環境の保護に皆の知恵や力を結集していこうではありませんか!

福州パンダ研究センターは、福州市西端にある大夢山のふもとのきれいな西湖の隣である。敷地面積は5ヘクタールあり、世界の稀少動物であるパンダを飼育している他に、熊やアライグマなど熊類動物も飼育している。

福州パンダ研究センターは北京とパンダの故郷である四川省を除くと、中国東南沿海地域では唯一パンダを研究しているところであるだけでなく、パンダに関する関心を高め、知識を普及する目的であるレジャーランドが併設している。そのためセンターはパンダをはじめ動物の研究、飼育、レジャーと総合施設として有名である。 福州パンダ研究センターでは、現在4頭のパンダが暮らしている。青青(チンチン25才、雌)、巴斯(バス21才、雌)、四号(スーハオ16才、雌)、小青(シャオチン12才、雌、青青の娘)の4頭。 

これ以外にもセンターは、1991年に『最後のパンダ』というドキュメンタリーの撮影を企画し、 四川省臥龍パンダ繁育研究センター、成都パンダ繁育基地、成都動物園、北京動物園、武漢動物園等と協力して、上海科学教育映画製作所と福州映画製作所が10年間をかけて、2001年に撮影を完成させた。この映画は世界で唯一パンダを扱う科学教育映画である。福州パンダ研究センターは『最後のパンダ』の所有権を持っており、貸し出しをしている。

問い合わせ先:(0591)3726522、陳玉村主任 

センター敷地内には、“パンダ館”、“レッサパンダ館”、“熊のエリア”、“パンダ博物館”、“パンダ劇場”、“パンダ芸術館”“夢山チョウチョウ園”、“警察犬園”及び“パンダ山荘”からなる。センターは、独自の科学的な調教方法を駆使している。またパンダの繁殖研究、クローン研究及び科学普及教育にも積極的に取り組んでいる。

雅安宝興蜂桶寨自然保護区は、四川省雅安市宝興県の有名な夾金山に位置し、1979年に設立された。敷地面積は4万ヘクタールで、成都までは200kmあります。ここは中国国家級のパンダ自然保護区に指定されている。

保護区では、パンダをはじめ、金糸猿、緑尾虹雉、白純鹿、牛羚及び?桐、銀杏など珍稀動物、植物の保護や観察を行っている。蜂桶寨と臥龍パンダ研究センターは地理的に近く、それぞれが一つの山の両端に位置している。臥龍パンダ研究センターは中国パンダの中心で、対外交流の窓口である一方、宝興蜂桶寨は中国野生パンダが最も多地域であると言える。

宝興蜂桶寨自然保護区内の鄧池溝はパンダが発見された土地である。1869年にフランスの布教師及び生物家であるデビットは鄧池溝でパンダを発見した。発見されたパンダは標本につくられて、バリ博物館まで運ばれ、パンダは人々に注目されるようになり、生きている化石と呼ばれ、世界で有名になった。

パンダは中国の国宝として、国際交流、科学研究及び科学普及教育などにおいて重要な役割を担っている。1955年から、118頭のパンダが雅安宝興蜂桶寨自然区から、中国各地、世界各国に送られ。その内の16頭は、中国政府から、アメリカ、日本、イギリス、前ソ連、フランス、西ドイツ、朝鮮、メキシコなどの国に贈呈されている。

1.基地の紹介

成都市人民政府は1987年3月に成都市の北部斧頭山、街の中心部より10キロ離れている場所に、成都パンダ繁殖研究基地を設立した。10年間のプロジェクトのうち現在第1、第2期工事は既に完成している。現在敷地面積は34781.8m2である。
当基地は造園の工夫により野生パンダの生活環境をそのままに再現し、パンダの発育に応じて成体、亜成体、幼体飼育区を作り、そして、パンダ博物館及びサービスセンターを開設した。

成都パンダ繁殖研究基地は、中国国内のパンダなどの稀少野生動物を保護する為の主要な場所であり、ここは一流の設備と専門家及び技術者を揃えている。今まで、パンダ等の稀少野生動物に関して基礎と応用の二つの分野から研究を進めており、1980年から現在まで中国政府や、四川省、成都市政府及び中国林業省、科学技術委員会より40以上の発明賞、科学進歩賞等を受賞した。そのうち、“パンダのDNA指紋探針研究とDNAの採取方法の樹立”、“双子パンダの幼期養育研究”及び“パンダの出血性腸炎病原及び予防研究”等の項目は国内において最高レベルに立っている。最近、“成都稀少野生動物繁殖と遺伝開放実験室”が設立され、繁殖生物学と保護遺伝学を主に研究している。しかも、パンダの繁殖と遺伝研究では重要な成果をあげた。

成都パンダ繁殖基地は1993年にパンダ博物館を開設した。それは世界唯一の稀少野生動物を保護するために開設したテーマ博物館で、主にパンダ館、蝶蝶館及び脊椎動物館からなっている。

パンダ等の稀少野生動物を保護する面において優れた成果をあげたため、成都パンダ繁殖研究基地は国連の環境企画部門から“ワールドランキング500”、中国の環境保護の最高賞である“中華緑科学技術金賞”、“全国環境総合管理優秀工程賞”及び“全国科学普及教育基地”など高い評価受けている。

2.繁殖について

成都パンダ繁殖研究基地は、人工授精によるパンダ繁殖事業において、目を見張る成果を収めている。1980年以来、成都動物園は世界初の冷凍精液でパンダの繁殖を成功させて以来、もともと6頭しかいなかったパンダが、2001年8月2日までに成都パンダ繁育基地と成都動物園合わせて、42回66頭のパンダを出産し、そのうち半歳以上生育したのは38頭にのぼっている。今、現在成都パンダ繁育基地は34頭のパンダが暮らしている。“英雄母親”と呼ばれるパンダ“美美”は人工繁殖で9回11頭の子パンダを出産した上、7頭を生育した奇跡を作り、“美美”の娘“慶慶”は母親の記録を破り、7回11頭の子パンダを出産し、全て生育した。これは現在、成都パンダ繁育研究基地で人工飼養による3代目のパンダの繁殖と生育を成功させたという事の証明である。


3.現在海外の動物園で活躍するパンダたち

5頭の成都パンダ繁育研究基地出身パンダが海外の動物園で暮らしている。 契約期間は10年で、海外にいるパンダたちはみな現在元気に活躍をしている。

陜西省珍稀野生動物護救飼養研究センターは、1987年に設立を計画し、1993年に中国政府林業部の許可を得て設立しました。現在は16人の研究者がいる。業務は主に陜西省林業庁保護課と動物管理所の指導の元で行われている。陜西省珍稀野生動物護救飼養研究センターは秦嶺の北麓にある陜西省楼観台森林公園内に位置し、立地条件に恵まれている。研究センターは中国の稀少動物の保護、つまりパンダ、金糸猿、羚牛などの保護や動物の種の繁殖研究を目的としている。当研究中心は、負傷した野生動物の保護、飼育と繁殖、科学研究及び普及教育等五つの役割を持っている研究機構である。主な業務内容は以下の通りである。 

 陜西省珍稀野生動物護救飼養研究センターは敷地面積2の動物コアラ館15棟を建設し、そのうちコアラが6棟で敷地面積282.2m2あり、9つの棟にパンダが暮らしている 

パンダは、中国の国宝であるだけでなく、自然が人類に残した貴重な遺産でもあります。 1961年に、「世界野生生物基金」(今は世界自然基金WWFとなっています)が設立した時、世界中数多くの稀少動物の中から、パンダを「世界自然基金」という国際組織のロゴと旗の図案に選び、世界的範囲ですべての野生稀少動物や植物を保護することの重要なシンボルとしてきました。 

それから、重大な国際活動の場面でも、パンダは、よく吉祥動物と選ばれて、平和、団結、友情の象徴として使われてきました。  パンダは、自然界に現在でも存在する数少ない早期生物として、自然界及び生物の進化過程を研究することにおいて、極めて高い科学的研究価値が有ります。

臥龍自然保護区は1963年に設立され、1975年に中国国務院の許可を得て、保護区の面積が20万ヘクタールと拡大されました。 「臥龍自然保護区」の主な役割は、パンダを始め、稀少動物資源と高山生態環境の保護であり、ここは国家林業省に直轄する中国最大のパンダ生態自然保護区で、「パンダの故郷」や「大自然の遺伝子倉庫」とも呼ばれています。

1980年臥龍自然保護区は、国連教育科学文化機関の人と生物圏保護区ネットワークに加入することが許可され、同年、世界野生生物基金と提携して、世界で唯一の中国パンダ保護研究センターを設立し、1983年に、センターが正式に竣工しました。

研究センターは、主にパンダの繁殖やパンダの数の増加について応用基礎研究を行い、そして、そこからパンダを中心に稀少動物の行動や生態、飼養、繁殖、子育て、生理学、生物化学、内分泌、遺伝、病気の防止、人工回復及び、種と群落の観測などの分野において、基礎と応用の研究を行ってきました。

中国臥龍パンダ保護研究センターが設立して10数年以来、若くて実力の有る科学研究チームが育ってきました。 この中には、動植物生態学、生物学、地理情報システム、衛星位置測定システムによる生態環境分析と評価、予防及び臨床獣医学、飼養学、栄養学、繁殖学、生物化学、遺伝工学、細胞生物学などの専門的人材が含まれます。 


パンダの専門家は十数年の研究経験を持って、やがてパンダ繁殖における「種の交配」、「妊娠」、「赤ちゃんパンダの生存」という三大難問を解決しました。

1998年「臥龍中国パンダ保護研究センター」では、出産4回5頭のパンダが生まれ、うち4頭の子パンダが生存しました。1999年は出産4回8頭のパンダが生まれ、うち7頭が生存しました。2000年には出産8回で12頭のパンダが生まれたのに対して、うち11頭のパンダが生きてこられ、生存率は92%になりました。2001年出産2回4頭のパンダが生まれ、すべて生存しました。生存率は100%に達成しました。 

現在、研究センターで保護しているパンダは61頭も有り、世界で最大の人口飼育パンダ群になっています。 これは、パンダの人工繁殖及び科学研究の成果であり、研究センターが絶滅に瀕しているパンダを救助する為に長年努力した結果でもあります。 近年以来、「臥龍中国パンダ保護研究センター」は山西省農業科学研究院、北京師範大学、東北林業大学、四川農業大学などと提携して、パンダを中心に稀少動物に関する更なる一連の科学研究を進めています。と同時に、海外との交流も強化しています。

最近、センターは、アメリカ国家癌研究センター、アメリカサンチアゴ動物園協会、アメリカカリフォルニア大学ボクリー分校、アメリカミシガン大学及び中国科学院生態研究センターと協力して臥龍自然保護区における「GPS」の応用研究を行っています。

我々は又、日本神戸王子動物園、サンチアゴ動物園及びワシントン動物園との間で、パンダ飼育繁殖に関する共同科学研究を行っています。そして、センターのスタッフを日本やアメリカへ派遣し、研修させると同時に、海外から数十人の専門家を迎え、パンダの保護や研究におけるレベルアップをはかりながら、積極的に交流を重ね、国内外から来たパンダ飼育研修者に対して、飼育管理、パンダの行動観察、パンダ疾患の予防と治療などについて指導を行い、パンダの保護に携わる人たちに的確な知識を伝えることに努めてきました。 「臥龍中国パンダ保護研究センター」は、多年の研究成果から専門著作を9冊出版し、研究論文を300篇発表しました。そのうち、4項目の研究プロジェクトは中国林業省や四川省科学技術成果賞をもらい、延べ5人は科学技術優秀論文賞を獲得しました。

1990年から2001年9月まで、「中国臥龍パンダ保護研究センター」では、人口繁殖の方法により、パンダが34回、53頭を出産して、内41頭が無事生存しました。しかも、今まで海外、国内で初めて三つ子パンダの出産が奇跡的に成功したことがあります。 われわれが編集した『パンダの飼養と繁殖』を間もなく出版することになり、飼育パンダの繁殖事業にとってとても有意義なことです。 われわれがパンダを飼養する最終の目的は、パンダを野生に戻し、絶滅に瀕しているパンダの数を増やして、パンダが永遠に我々人間と一緒に生き残っていくことを望んでいるところです。

「九五」(第九の五ヵ年国家建設計画)期間中、われわれは、パンダ舎の拡大工事を完成しました。 そして、2000年に「中華パンダ園第一期工事」も完成させ、パンダの半野生、半飼養の環境を作りあげました。

われわれは更に「中華パンダ園第二期工事」というプロジェクトを立案し、8000万~1億万人民元の投資を誘致して、野外に4~5平方キロメートルのパンダ生存区域を作る予定です。

そこで、われわれはパンダを野外に戻す為の試験や研究を行いたいです。2010年までに、せめて5頭のパンダが野外に戻せる事を望んでいます。これは大変難しい課題ですから、目的を達成する為に、われわれは次の世代と一緒に努力をしなければなりません。